フィレンツェ巡り二日目です。
この日は結構早起きしまして、開館直後のサン・マルコ美術館へ。
お目当てはそう、フラ・アンジェリコの『受胎告知』です。(中は写真NGなのでwikiの写真載せています。)
彼をあまり知らない人でも、美術の教科書などでこの絵を見た事がある人は多いのではないでしょうか。
お目当ての絵は、二階への階段を上りきった所にあります。
『え?こんなところに?』と一瞬驚いてしまう様な場所です。(階段で立ち止まって上を見上げる様にして見ていましたので・・・後ろに落ちそうになりました。。。笑)
二階は修道士の寄宿舎で、一部屋一部屋にフレスコ画が描いてあり、それを見て回れます。
ここ以外で私が好きだったのは、元食堂のフレスコ画、最後の晩餐です。
作者が誰か分からず、bookshopにも葉書等無くて後から調べて分かったのですが、ギルランダイオの作でした。
朝イチだったので、私以外にお客さんは一人しかおらず、職員も眠たそう・・・(笑)かなりゆっくり回れました。
そして!
かなり気になっていた美術館、Musei dell'Opificio delle pietre dureに行ってきました。
前日ベッキオ宮で見た棚のモザイクの様な作品を集めた美術館です。
どれも石とは思えない精巧な作りです。
上の写真は一階部分に展示されていたものの一部。
棚に装飾する為の作品の部分の他、テーブルなんかもありました。
中には描かれた絵を忠実にこのモザイクで再現したものも。
非常に興味深く、面白い作品ばかりですが、かなり時間と根気が要る仕事です。。。
二階に上がりますと、モザイクに使う道具やその実際の石の展示等があります。
並んでいる机は、石の加工をする為の道具が備え付けられています。
一台一台、違う仕事の為に作られた専用の机です。
石を切り出し、スライスするのも、今は道具が豊富ですから簡単に出来ます。
でも当時はこんな風にしていたのかーと感動でした。
机の右手には、実際に使われる膨大な数の石がコレクションされています。
天然の色ってこんなに不思議で綺麗なのね・・・とこちらもウットリしてしまう美しさです。
ここの美術館、個人的にはかなりツボだったのですが、日本のガイドブックには殆ど載っていないので、日本人はまず来ないようです。。。
モザイクやこういった細工ものが好きな方にはたまらない穴場だと思います。
フィレンツェカードを買わなくても、入場料はそんなに高く無いので、結構オススメですよ〜♬
教えてくれたAさんに感謝でした(^^)ノ
次に向かったのはメディチ家礼拝堂。
ミケランジェロが4年かけて作り上げたメディチ家の霊廟です。
ウルビーノ公ロレンツォと、ヌムール公ジュリアーノが祀られています。
美術系の方なら一度は描いたでしょうメディチ像はここにあります。
石膏像とは随分印象も違いますが、実際に見ると感動です。
ロレンツォ・イル・マニフィコの息子であるヌムール公ジュリアーノの墓は
男性像が「昼」、女性像が「夜」と呼ばれています。
ロレンツォ・イル・マニフィコの孫であるウルビーノ公ロレンツォの墓は
男性像が「黄昏」、女性像が「曙」と呼ばれています。
栄華を極めたメディチ家にしては簡素な霊廟ですが、それがかえってその像たちの雰囲気と合っており、空気が違う様にも感じられました。
さて、次はアルノ川を渡り、ピッティ宮殿へ。
ここはトスカーナ大公の宮殿として使用され、約400年に渡りメディチ家を中心として収集された絵画や宝飾品等、膨大な数のコレクションが、現在美術館として一般開放されています。
とーにーかーくー広い。広過ぎます。
美術館だけでも幾つも在るんです。。
一番時間を要したのが絵画を中心としたコレクションで有名なパラティーナ美術館。
ここにはフィリッポ・リッピ、ボッティチェリ、ティツィアーノ、ラファエロ、ルーベンスなど多くの巨匠の作品が収蔵されています。
他、近代美術館、銀器博物館、衣装博物館、馬車博物館等・・・。
私は興味があった陶磁器博物館にも行ってみました。
ここは他の博物館とは場所が離れており、結構歩きます。。
この日もどピーカン。。暑かったです・・・。
しかし眺めは最高でした(^^)
上の最後の写真は、ヴァザーリの回廊のピッティ宮殿側出口付近です。
この回廊、ウッフィツィと政庁舎ヴェッキオ宮殿、 そしてピッティ宮殿を結んでいるんです。
メディチ家、凄過ぎ。。。(@_@)
ピッティ宮殿でAさんと合流。
歩き回って疲れと暑さにグッタリし始めたので・・・Aさんオススメのジェラートを食べに行きました(>∇<)ノ
何気にイタリアに入国して何日も経過していたのに、ジェラートは全然食べていなかったので感激☆でした。
Aさん曰くいつも機嫌の悪い店員さん。この日も機嫌悪かった様です(笑)
でも美味しかったです〜!!
この後Aさんと共にサンタ・クローチェ教会を巡って別れ、一人でウフィッツィ美術館に。
フィリッポ・リッピ、フィリッピーノ・リッピ、ボッティチェッリの作品の前でボーッと長い時間過ごしました。
結局この日も歩きに歩いて3万歩。
良い作品を沢山見て、幸せな一日でした。
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ナビン (水曜日, 24 10月 2012 22:53)
お久しぶりです!
いよいよフィレンツェですね。
僕も3年前にワイナリーツアーでたった1日だけの自由時間の時に駆け足で周りました!
メディチ家の霊廟はよく覚えています!
すぐ横の市場へも行きました。
確かに、有名だから凄いんではなくて、一部のヒトにしか受け入れられなくても素晴らしいものってたくさんあるんですよね‼
僕も自分の満足いく作品を完成させたいです!
あ、あと、フェースブック フォローさせて頂きました。よろしくお願いします!
続編も楽しみにしてます‼
nanamonda (木曜日, 25 10月 2012 23:01)
☆ナビンさん
ご無沙汰しております(^^)
ようやく(笑)フィレンツェですσ(^-^;)
ナビンさんもフィレンツェに行かれた事があるのですね!
他は何処を巡られたのでしょう。一日あっても美術館の時間は限られるので、回るのも迷いそうですね。
今回ここでご紹介した美術館は、きっとナビンさんもお好きではないかなぁと勝手に考えております(^^)フィレンツェ再訪の際は行ってみられては如何でしょうか♬
FBのリクエストも有難うございました。後ほど改めてご連絡させて頂きますね(^^)ノ
ひろぬま (金曜日, 26 10月 2012 23:56)
サン・マルコ美術館に行かれたんですね。フラ・アンジェリコの壁画が沢山あるところですよね。以前,画集で見ましたが,金や赤を使った派手なものが多い中で,あの『受胎告知』だけが静かに完成されている感じを受けました。
教会の中庭がいいですね。踊るトスカーナの田園風景に対して祈るトスカーナですね。
それにしても,この象嵌風モザイクはすごいですね。貝でなく石を使って色々なデザインをつくるんですね。イタリアにこんなすごい装飾があったとは,驚きです。
メディチ家霊廟の4つのミケランジェロの像は,写真で見たことがありますが,立っているダビデとは,また違う静けさを感じました。
沢山のフィリッポ・リッピさんに会った訳ですね。彼の人物の表情は,あの時代では飛び抜けていいですね。つい微笑みたくたくなってしまいます。一人だけ100年先に行ったみたいで,マニエリズム的なものも感じてしまします。ボッティチェリは文句なくいいですね。リッピ親子と,その間に入るボッティチェリの3人が,明るく元気なルネッサンスを爆発させた代表のように思えます。いいですね。
どピーカンを歩いたあとのジェラートは,格別だったでしょうね。そのあと,傑作を見まくったわけですね。羨ましいというか,その一日を想像しただけで,こちらも嬉しくなってしまいます。感謝です。
つづき 楽しみです。
nanamonda (土曜日, 27 10月 2012 20:22)
☆ひろぬまさま
この日は朝一番から眼福至福でございました(^^)
全ての部屋のフラアンジェリコの作品を見ましたが、確かに仰る通り、私も受胎告知が一番好きでした。当時の修道士達はきっとこの絵を見て癒されたのだろうなと考えたり・・・。
ミケランジェロの作品は今回幾つも見る事が出来ましたが、一番静かに感じました。制作当時の背景を知りますと、複雑な思いがあったのだろうなと思わざるを得ません。印象深い作品のひとつでした。
この翌日も、リッピ親子の作品を見る事が出来ましたが、ボッティチェッリは日本での知名度が高いのに対し、なかなかリッピ親子は知られていないのがちょっぴり淋しい気もします・・・。
なのでこうやってお話し出来ると嬉しいですね(^^)
この日初めてジェラートを食べましたが、とっても美味しかったです!
まだまだ先は長いですので、気長にお付き合い頂けますと幸いです(^^)